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先週の安倍総理の突然の辞任発表に驚かれた方は多いと思います。健康状態に問題はないとの公式発表が繰り返されていましたしね。
何より7年8ヶ月の超安定政権でしたから、このまま最後まで走り切ってほしいと思っていた方も少なくなさそうです。
安倍政権の功績には賛否があるものと思いますが、しかし「安倍政権でなければできなかったこと」が多いのも事実です。それまでの「決められない政治」には辟易とさせられてきましたからね。
ポスト安倍に誰がなるにせよ、過度な期待は難しそうです。
さて住宅ローン利用者として気になるのは安倍総理が退陣して、今後の金利、そして住宅ローン金利がどうなるのかという点ですが、ポイントとなるのは「金融政策が強化されるかどうか」という点です。
金融政策とは主に金利を下げたり資金供給量を増やして景気を下支えする政策ですが、特に今は日銀がイールドカーブコントロールによって金利を直接操作していますので、金融政策=金利決定と言っても過言ではありません。
言い換えると
・金融政策強化=金利低下
・金融政策後退=金利上昇
だと言うことです。
では安倍総理の後任として名乗りを挙げている、菅氏・石破氏・岸田氏の3氏の金融政策に対する姿勢をチェックしてみると日経新聞では以下のようにまとめています。
・菅氏:異次元の金融緩和を維持
・石破氏:急に変えると悪影響
・岸田氏:当面は金融緩和維持
残念ながら金融緩和の強化を主張している候補者はいませんが、3氏ともに金融緩和の維持を主張している点は安心できそうです。ただ3氏とも微妙にスタンスが異なりますね。金融緩和に対する積極性で比較すると、
・菅氏>岸田氏>石破氏
という事になりそうです。で、今のところ優勢と言うか、次期総裁が「ほぼ確実」なのが菅氏です。その点でも住宅ローン利用者の方々は早期の金利上昇を心配する必要はなさそうです。
とは言いつつ異次元緩和が3本柱の1つであるアベノミクスを提言した安倍総理が退陣する以上、いくら菅氏がアベノミクスの継続を主張したとしても、やはり金融市場が「金融緩和の後退」を意識するのは自然な流れな気がします。
仮に長期金利が上昇したとしても上記の通りイールドカーブコントロールによって長期金利は「−0.2%〜+0.2%」の範囲内に抑えられていますので、+0.2%を超えて上昇することはないものの、現状の長期金利の水準=+0.03%からすれば約0.2%程度の金利上昇余地があるということになりますのでご注意ください。
今のところ長期金利は落ち着いて推移しており、さほど心配する必要はないかもしれませんが。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>